2016年4月19日火曜日

6月アストックサロンのお知らせ


日時:5月17日(金)18:50〜21:00
会場:千駄ケ谷区民会館
アクセス:JR線「原宿駅」・副都心線/千代田線「明治神宮前駅」
参加費:1000円(学生800円)
主催:アストック


テーマ『宮沢賢治の世界を訪ねる』
スピーカー:五江渕一則(画家サラリーマン)

 今回は、日本文学史の中で異彩を放つ宮沢賢治(詩人・童話作家)の世界を訪ねてみたいと思います。学生時代はじめて賢治の作品にふれ、その透きとおった感性、その不思議な世界に大変魅力を感じました。その中でも、そのころ私が「これは何かすごいことを言っている! 賢治は何かを確信している!」と直感した詩があります。それは…



わたくしというふ現象は
仮定された有機交流電燈のひとつの青い照明です
(あらゆる透明な幽霊の複合体)
風景やみんなと一緒にせはしくせはしく明滅しながら
いかにもたしかにともりつづける
因果交流電燈の一つの青い照明です
(ひかりはたもち その電燈はうしなわれ)  -詩集「春と修羅 第一集・序」(冒頭部分)



 賢治自身が当時「相当自信がある」とも言っており、今でもさまざまな分野(文学以外でも哲学・宗教・心理学・社会学等々)で、多様に分析されながらもその考察に耐えうる質の高さを持っています。私も、この「落雷的なことば」を長い間ずっとずっと気にかけ、その言わんとするところを(自分なりにですが)考え続けてきました。

 今回はこの詩の紹介を中心に賢治の世界を訪ねていきますが、私自身がこのことばの真意をわかったわけではありません。相当深くて私には限界を感じます。そこでアストックの皆さんのお力をお借りして、一緒に考えていただければと思っています。少しでも賢治の「確信」を皆さんと一緒により深く共有できたらいいなと思っております。

【プロフィール】
1953年東京都北区出身。美術学校と大学を卒業後、印刷関連の会社に勤務。サラリーマン生活のかたわら絵を描く。絵の師は清水錬徳(独立美術協会/故人)。所属団体は「三軌会(1988〜2008年)・日本山林美術協会・飛鳥美術界」

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